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結之介の中国語講座 > 中国語基本表現・語法 > 存在文 動詞“有” 動詞“是” |
解説内容: | ・存在文 動詞“有” ・存在文 動詞“有”の兼語文 ・名詞の場所化 ・存在文 動詞“有”と中国語の習慣 |
・存在文 動詞“是” ・存在文 動詞“有” 動詞“是” ・存在文と所在文 |
所有の“有”のイメージで解説すると場所がモノ・人を持っている→場所にモノ・人が存在する、という感じです。 “有”の否定には必ず“没”を使って“没有”で否定します。 否定文の“吗”疑問文は少し訝った疑問のニュアンスがあります。“吗”疑問文より反復疑問文の方が疑問に対する確認度合いが強くなります。
基本文型に単語を入れて確認しましょう。
イメージすると場所がモノ・人を持っている→場所にモノ・人が存在する、という感じでした。 主語の「場所」が「時間」に置かれることがあります。
基本文型に単語を入れて確認しましょう。
例文のように表現します。
中国語の名詞は全てが自由に場所として扱えるものではないので名詞を場所として扱えるように場所化する必要があります。 場所化とは何か、まずは日本語から考えてみましょう。 日本語では下のような言い方をします。 1.ホワイトボードを買った 2.ホワイトボードに書く 1の方はホワイトボードを「モノ」として扱われています、 2の方はホワイトボードを書く「場所」として扱われています。 日本語では「ホワイトボード」を自由に「モノ」として「場所」として扱うことができます。 中国語では
1の方は“白板”はそのまま「モノ」ですが、 2の方は“白板”+“上”で「場所」として扱われています。 このように名詞を場所として扱えるようにすることを「名詞の場所化」と呼ます。
その条件とは、目的語の「モノ・人」が不特定のものに限られる、ということです。 「不特定のものに限られる」ということは固有名詞はNGということになります、それでは
疑問文で
と、いうことは動詞“有”の存在文でも固有名詞はOKということになります。 では、なぜ多くの文献に動詞“有”の存在文の条件として、目的語の「モノ・人」が不特定のものに限られると記述されているのでしょう。 前出の疑問・応答文で解説しましょう。
では、このページの冒頭にある例文を確認してみましょう。
設けられているのだと思います。 日本語でも日常会話で「四国には四万十川があります」という文は口にしないと思います。 “中国有黄河。”という文は、中国を知らない人にガイドしたり、 エコロジーなプレゼンテーションで“黄河”を最初に話題にするときにしか使わないでしょう。 この中国語の習慣は動詞“有”の存在文に限ったことではなくほかの文型にも表れてます。 日本語で「私はあの本を買った」「あたしが買ったのはあの本」という時、「買った」と「あの本」が情報ですが、 この文からは「あの本」が既知の情報ということわかります、中国語では
もし、「買った」という情報を既知の情報として扱うならば
この判断、断定を表現する“是”を使って主語の場所にモノ・人が存在することを表現します。 ただし動詞“是”は主語と目的語を「=」(イコール)でつなぐので「主語となる場所=モノ・人」となるので動詞“是”を使った存在文の主語には 方位詞がなければなりません。 そして動詞“是”は判断、断定を表現するので動詞“是”の存在文では、話者が存在するモノについて知っていて、存在するモノについて 説明しようという意思が提示されます。 とはいっても主語となる場所は判っていて、その場所にあるものについての確認のために 疑問文を作ることもできます。 “是”否定には必ず“不”を使って“不是”で否定します。 否定文の“吗”疑問文は少し訝った疑問のニュアンスがあります。“吗”疑問文より反復疑問文の方が疑問に対する確認度合いが強くなります。
基本文型に単語を入れて確認しましょう。
単語を入れて確認しましょう。
存在文“有”の方は「前方に社員宿舎」が存在するという事実・状況を表しているのに対し 存在文“是”の方は「前方に社員宿舎」が存在するという事実・状況を既に知っており、さらに「社員宿舎」のことについての情報を 所持しているニュアンスがあります。 情報を所持しているニュアンスは主語の部分に指示代詞が代用できるかどうかで伺うことができます。
存在文“有”の主語に“这”と置き換えると文が成立しません。
似てはいますが、違いがあります。比較しながら確認にしましょう。
基本文型に単語を入れて確認しましょう。
上の項目で解説してありますので“有”と“是”の存在文については解説の必要はないと思いますが、 “书”を“你的书”という特定のモノに置き換えることによって“是”の存在文がモノの存在・状況を既に知っておりそのことについての情報を 所持しているニュアンスがはっきりとして、“在”の所在文が“你的书”がある場所を未知の情報として伝えようとすることが明確になります。
この3つの例文の“你的书”を“一本书”と数量詞を付けると主語にはできず“在”の所在文は構成できません。 “有”の存在文は発見、実況、状況説明ですから主語には明確な場所が必要であり“这附近”といった不明確な「場所」は使えません。
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