結之介の中国語講座 中国語基本表現・語法

受身文と受身表現

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解説内容: 受身文 ・受身文の副詞と助動詞 ・介詞“被”と“让”“叫”“给” ・受身文ではない受身表現
・受身表現中華風 
受身文
受身文とは、主語が行為者によって動詞の動作が行われた・行わされた、ことを表現する文です。
受身文には主語の後に介詞“被”“让”“叫”“给”のいずれかを置いて構成され介詞の後ろに行為者を置きます。
受身文に使われる介詞のうち“被”は受身専用の介詞です。


受身文は動作が行われたことにを表現する文なので動詞が文の後ろに置かれます。中国語の文は通常、動詞で完結する事はないので
動詞の後ろに付加要素が必要です。受身文の付加要素には“了”“过”“着”や結果補語、方向補語そして“得”+様態補語、目的語があります。


受身文の否定には“不”または“没”を使い介詞の前に置いて否定します。
疑問文ですが、簡潔な文で会話する中国語では受身の疑問文は、まどろっこしいようで“吗”疑問文(肯定)が使える程度のようです。
疑問代詞疑問文やほかの疑問については語学書を見ても掲載されてなく、中国の人に聞いても首を傾げて「言わない」という意見がありました。
受身の疑問文に関して考察があれば是非、結之介までご連絡ください。
基本文型
主語+ 介詞+実行者+ 動詞 +付加要素
主語+ “不”+ 介詞+実行者+ 動詞 +付加要素
主語+ “没”+ 介詞+実行者+ 動詞 +付加要素
“吗” 疑問文 (肯定) 主語+ 介詞+実行者+ 動詞 +付加要素 +“吗”?

基本文型に単語を入れて確認しましょう。
平叙文
我被小偷儿偷走了。 Wǒ bèi xiǎotōu ér tōuzǒu le. 私はスリに盗まれました。
钱包被小偷儿偷走了。 Qiánbāo bèi xiǎotōu ér tōuzǒu le. 財布はスリに盗まれました。
否定文“不“
我不被小偷儿偷走。 Wǒ bù bèi xiǎotōu ér tōuzǒu. 私はスリに盗まれません。
钱包不被小偷儿偷走。 Qiánbāo bù bèi xiǎotōu ér tōuzǒu. 財布はスリに盗まれません。
否定文“没“
我没被小偷儿偷走。 Wǒ méi bèi xiǎotōu ér tōuzǒu. 私はスリに盗まれまてません。
钱包没被小偷儿偷走。 Qiánbāo méi bèi xiǎotōu ér tōuzǒu. 財布はスリに盗まれてません。
“吗”疑問文
你被小偷儿偷走吗? Wǒ bèi xiǎotōu ér tōuzǒu ma? あなたはスリに盗まれましたか?
钱包被小偷儿偷走吗? Qiánbāo bèi xiǎotōu ér tōuzǒu ma? 財布はスリに盗まれましたか?

受身文の副詞と助動詞
副詞と助動詞は動詞の前に置かれるのが鉄則ですが受身文の場合には介詞の前に置かれて
副詞+介詞+動詞、の語順になります。
他也叫狗咬了。 Tā yě jiào gǒu yǎo le. 彼も犬にかまれました。
你会叫上司派到北京去吗? Nǐ huì jiào shàngsī pài dào Běijīng qù ma.
あなたは上司に北京へ派遣されることがありますか?


介詞“被”と“让”“叫”“给”
受身文は主語の後に受身専用の介詞“被”を使うのが基本ですが、
介詞“让”“叫”“给”のいずれかと置き換えることも可能で話し言葉では“让”“叫”“给”が多用されるようです。
しかし、自由に介詞“被”と“让”“叫”“给”を入れ替えることはできないようです。
例文で用法の違いを確認しましょう。
1. 杯子被弟弟打破了。 Bēizi bèi dìdi dǎpò le. コップは弟に割された。
2、 杯子被打破了。 Bēizi bèi dǎpò le. コップは壊された。
3. 羊被狼吃了。 Yáng bèi láng chī le. 羊は狼に食べられた。
4. 羊被吃了。 Yáng bèi chī le. 羊は食べられた。
5. 他被老李打了。 Tā bèi lǎolǐ dǎ le. 彼は李さんに殴られた。
6. 他被打了。 Tā bèi dǎ le. 彼は殴られた。
7. 我的公司自行车被偷了。 Wǒ de gōngsī zìxíngchē bèi tōu le. 私の自転車は人に盗まれた。
8. 我的自行车被偷了。 Wǒ de zìxíngchē bèi tōu le. 私の自転車は盗まれた。
9. 那件事被他搞坏。 Nà jiàn shì bèi tā gǎo huài. あの事は彼にだめにされた。
10. 那件事被搞坏。 Nà jiàn shì bèi gǎo huài. あの事はだめになった。

最初に介詞“让”“叫の2つですが、これは自由に入れ替えが可能です。
さて、介詞“被”と“让”“叫”ですがこちらは条件がありますそれは実行者の有無がカギになります。
介詞“被”と“让”“叫”
上の例文で 奇数の例文には 実行者が存在します “被”を“让”“叫”置換え可能
偶数の例文には 実行者が不明です “被”を“让”“叫”置換え不可能

   

次に介詞“被”と“给”ですが
中国語の受身文は「被害」を受けた事を表現する文であることが前提なので、介詞“给”を使った文を受身文として扱うのは
語学書によって意見が分かれるところですが、「被害」を受けた事を表現できるので解説します。
こちらも実行者がカギになります。
介詞“被”と“给”
1. 実行者が不明な場合
上の例文の偶数の例文“给”に置換えが可能です
2. 実行者が人間をを含む動物でない場合 
3. “被”“让”“叫”と呼応し一つの文に連用される
上に方で「介詞“被”は受身文専用の単語です。」と解説しましたが“让~给”“叫~给”の形であれば受身文専用となります
この場合、“给”前に必ず実行者が入ります

例文で確認しましょう。
実行者が不明
衣服全给淋湿了。 Yīfu quán gěi lín shī le. 服が全部濡れてしまった。
上星期他给解雇了。 Shàngxīngqī tā gěi jiěgù le. 先週彼は解雇されました。
这孩子真给宠怀了。 Zhè háizi zhēn gěi chǒng huái le. この子は本当に甘やかされてしまった。
実行者が動物でない
石原给车撞到了。 Shí yuán gěi chē zhuàng dào le. 石原さんは車にぶつけられて怪我をした。
电脑给病毒感染了。 Diànnǎo gěi bìngdú gǎnrǎn le. パソコンがウイルスに感染しました。
老爷爷给自行车撞到了。 Lǎoyéye gěi zìxíngchē zhuàng dào le. お爺さんは自転車にぶつけられて倒れた。
呼応表現
钢笔让他给丢了。 Gāngbǐ ràng tā gěi diū le. 万年質は彼になくされてしまいました。
杯子叫我打碎了一个。 Bēizi jiào wǒ dǎsuì le yīge. グラスは私に一つ割られてしまいました。
我的裤子被他给弄脏了。 Wǒ de kùzi bèi tā gěi nòngzāng le. 私のズボンは彼に汚されてしまった。
介詞“给”が受身文の仲間に入りきれない理由
動詞用法: 我给他一本书。
Wǒ gěi tā yī běn shū. 私は彼に本を1冊あげる。
介詞用法: 我给他买一本书。
Wǒ gěi tā mǎi yī běn shū. 私は彼に本を1冊買ってあげる。
この介詞用法は実行者が主語で受身文ではありませんが、語順としては受身文と同じです。

受身文ではない受身表現
受身文を使わなくても受身を表現する文があります、この文を書籍によっては「意味上の受身文」として区別しているものもあります。
この受身表現の主語は動作の受け手となる特定のコト・モノとなります。
邮件寄来了吗? Yóujiàn jì lái le ma? メールは届きましたか?
电影票已经卖完了。 Diànyǐng piào yǐjīng màiwán le. 映画のチケットはもう売り切れました。
报告我已经写完了。 Bàogào wǒ yǐjīng xiě wánliǎo. レポートはすでに書き終えました。
桌上的东西摆得整齐。 Zhuō shàng de dōngxi bǎide zhěngqí. テーブルの上はきちんと並べられている。

日本語でも「レポートはすでに書き終えました。」といいますが「レポートは私によってすでに書き終えました。」とはいいません。
レポートから見れば「受身表現」となります。



受身表現中華風
中国語には日本人の感覚からは馴染めない受身表現があります、中国語を学習する上で留意しましょう。
名片被我忘在家里了。 Míngpiàn bèi wǒ wàng zài jiālǐ le. 名詞を家に忘れてしまいました。
出境卡我给填错了。 Chūjìng kǎ wǒ gěi tián cuò le. 出国カードを書き間違えてしまいました。

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